【白い砂のアクアトープ】 第2話「濡れるのも仕事のうち」感想・考察

第2話 あらすじ

 がまがまにおいてくださいとくくるに頼み込む風花。

館長であるおじいに許可をもらいにいくためくくるの家へ向かう二人。

おじいは二つ返事でOKを出し、風花は住み込みで働くことに。

 

カメーで月見、夏凛と会うくくる。そこで、水槽修繕にかかる諸経費を稼ぐために夏休みは仕事を頑張ることを宣言する。風花は住み込みでがまがまで働くことになったことも伝えられ驚く月見と夏凛。

 

水族館勤務初日、ペンギンの餌やりタイムがあり準備を始める二人。

風花は餌やりを担当することに。

餌やりタイムを迎えるが、上手に餌やりができずペンギンプールに落ちてしまう風花。

失敗してしまい落ち込む風花に、くくるはいきものの安全を脅かすようなら許さないと厳しい口調で風花に注意するのであった。

 

翌日、開館の準備をしていると金融業者の二人が訪れる。

風花が入口で水撒きをしているとそこに夏凛が現れる。

夏凛の口から告げられたのは、がまがまはこの夏で閉める予定であること、くくるは水族館を存続させることを諦めていないこと、そのために追い込まれていて風花に厳しく当たってしまったんだと思うということだった。

それを聞いた風花は、少しでもくくるの力になりたいと決意する。

 

金融業者とひと悶着後、風花の歓迎会をやることに。

歓迎会の帰り道、風花は沖縄に来たいきさつとくくるの夢を応援するためこれからもがまがまで働きたいと告げるのであった。

 

第2話 感想・考察

  いよいよ風花の沖縄での生活がスタート!

 まずは、おじいに会いにくくるの家に向かうのですが、おじいはあっさりOKしかも住み込みで!

その時に「風花ちゃんか、フカって大きいサメの事をいうさね、知らないかねー」とマッサージ機で揺られながら言ってましたね!

このことから、1話でジンベエザメが風花の事をじっとみつめていたのはおそらくキジムナーが風花とフカをかけていたずらしたのではないでしょうか。

おばあがサーターアンダギーを作ろうとすると、すぐに手伝いますと台所へ向かう風花。とっさにこういうことができるのは風花のいいところですよねぇ。

 

 カメーでくくるの持っていた見積書に書いてあった水槽修繕費用は300万。

おじいにもまだ相談してないのだとか。見積りをしているのは崖渕興業と書かれており、これはのちに登場する金融業者も同じ会社名であり、ちゃんとした見積書なのだろうかと思ってしまう。実際はもうちょっと安かったりして。。

カメーにはうどんちゃんのお母さんもいましたが、なんと占い師メイサはうどんちゃんのお母さんだったんですね!

 

 水族館勤務初日、事務所で空也さん初登場。空也さんは女子が苦手なのだとか。これ理由が気になりますよねぇ。この後劇中で語られるのか!?

着替え前にくくるは風花のマニキュアに気づきますが、この時の雰囲気がそれまでのくくるとだいぶ違いますよね。やはり、水族館の仕事に対する真剣さが伝わってきます!

 ペンギン餌やりタイムでは大失敗してしまう風花。初日にしては、なかなか難しい仕事だったのかなぁと思います。が、人手不足の水族館でぶっつけになってしまったのでしょう。その後、くくるがめちゃめちゃ怒りますが、見る人によってはいきなりは無理だよぉと思ってしまいますよね。

ですが、この後に夏凛が水族館にやってきたときに、水族館がこの夏に終わってしまうこと、くくるもその事であまり余裕がない状況であることを風花に伝えます。それで、ある程度前述のいきさつが納得できますし、高校生ですからそのあたりのフォローも完璧にこなすのも無理があるというものですよね。未熟さというのが逆にリアルに描かれているなと個人的には思いました。

風花は「がまがまはくくるの夢そのもの」という夏凛の話を聞いて、その気持ちが分かる、自分と同じ思いはしてほしくないから力になりたいと言うわけですけど、風花は他人の気持ちを思いやれる本当にいいこですよね。

 そんな後に、ウェルカムボードを壊した業者に激怒する風花。この時の「二度とくるな!」とか普段の風花っぽくないセリフでとても好きです!くくるもこの場面を見届けていたので、その思いは伝わったと思います。

 風花の歓迎会では櫂も水族館の仕事を手伝うことに。くくるのことを気になっている櫂の今後も気になりますねぇ。

歓迎会の帰り道では、くくるはがまがま水族館への想いを話し、風花は自分が元アイドルでクビになったから沖縄に逃げてきたことを話します。ここで、風花がルカにセンターを譲った経緯が分かります。「おばあちゃんが具合が悪く次のステージが見てもらえる最後のチャンスなんです」とマネージャーに伝えているのを風花は聞いてしまう。それで、ルカにセンターを譲ったんですね。風花は優しすぎるんだなぁと。そういう意味では芸能界とかアイドルは向いてなかったのかもしれないですね。この時のルカはやっぱり髪にリボンつけてないですよね。ここには注目しておこう。。。

でも、そこから「誰かの夢は応援できる」「くくるには諦めてほしくない」と決意を新たにする風花は強いなと思います。二話冒頭では、距離感があった二人ですがこの会話をきっかけに距離が縮まったように思います。

 館長代理として、その立場に相応しく振舞おうとするくくる。水族館に関する知識はすごいと思いますが、まだ言葉の全てに行動が伴っていない部分も見受けられます。このあたりに代理らしさ、高校生らしさを感じます。これキャラ設定かなり細かく練られているんじゃないかなと思います。これからの話の中でくくるがどう成長していくのか楽しみです!

 また、色々と失敗してしまう風花ですが、率先しておばあのお手伝いをしたり、くくるの事情を知ってすぐ他人の事を思いやれるところなど人としてはかなりできてますよね。最初は暗い感じなのかなぁと思いきや、業者には強気で対応するなどまだ慣れていない部分が大きい感じですね。風花もこれからの沖縄生活を通して、どう頑張っていくのかとても楽しみです!

 アクアトープは2クールですよね。風花は本当にアイドルの道を諦めているのか、実はこの辺りも気になっております。

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第2話 小ネタ

カメー:沖縄の方言で、「食べて」「食べなさい」の意味。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【白い砂のアクアトープ】第1話「熱帯魚、逃げた」 感想・考察

「白い砂のアクアトープ」とは?

 本作は沖縄県南城市の「がまがま水族館」を舞台に、水族館の存続を夢見る海咲野(みさきの)くくるとアイドルの夢がやぶれた宮沢風花(みやざわふうか)の二人を中心として展開される物語です。

SHIROBAKO」「花咲くいろは」「色づく世界の明日から」などのP.A.WORKS完全オリジナルアニメーションのためこの先どんな展開が待っているのかは誰も知りません!!とても楽しみですね!!

第1話 あらすじ

 物語は沖縄情緒溢れるBGMが流れる中、沖縄の海や町の様子が描かれて始まる。

「まくとぅそーけーなんくるないさー」とお参りをするくくる。困っている様子。

 所変わって東京。宮沢風花は一人暮らしのマンションを引き払い、上京して初めて買った赤いハイヒールに思いを馳せる。結局履くことなく夢が終わってしまったなと。。

 風花は辻ミュージックプロモーションのYONA(47) PROというアイドルグループのメンバーでした。出立の準備が整ったことをスタッフに伝えようとすると、『チャンスを人に譲るなんて』『そこまで本気じゃなかった』『美人だけど目立たない』などと風花の評価がマネージャーらから聞こえてくる。

 マネージャーに出立することを伝えた後、事務所を出ようとしたところにYONAPRO後輩のルカ(城居ルカ)が駆け寄ってくる。『先輩のチャンスを私が奪ってしまった』と号泣するルカ。私の分まで頑張ってと優しく涙を拭いてあげる風花。

 東京駅から実家の岩手に帰る連絡を母にする風花。母より、地元の人には既にアイドルを辞めたことを伝えてあると言われ、地元で励ます会をやってくれるとのこと。

嫌そうな風花だが、ふと視線をやった先には「そうだ、沖縄」「島の風が私を自由にしてくれる」と書かれたポスターが。思い立った風花は直ぐに沖縄へ向かうのであった。

 

 商店街を歩いていると怪しい雰囲気漂う占い師(メイサ)に招き入れられ10分3000円で占ってもらうことに。やりとりの中メイサは「日の沈むころに現れる射手座を目指せ」と風花に伝える。そこにいい出会いが待っていると。占い費は結局無料だった。

 いて座を目指す風花。途中キジムナーが側を歩いているが見えないのだろうか、風花は気づいていない。涼しそうな砂浜で疲れた風花はそのまま浜辺で寝てしまい一夜を明かす。朝気づくとサンゴに囲まれており、帽子がなくなっていた。(キジムナーが持っている)

 

 くくるはおじいとおばあの3人で暮らしているよう。

 くくるは補習授業を受けに高校へ。そこへは同級生の櫂(かい)と月見(うどんちゃん)も参加していた。授業中くくるの回想シーンがあり、発行日時が同じ二冊の母子手帳を手に取っている。一冊はくくるのもの。もう一冊には記名がない。

 

 一方、風花はそばを通りかかった南城市観光協会の夏凛(かりん)に、幾つかの観光スポットのパンフをみせてもらい、その中からがまがま水族館を選び現地まで夏凛に送ってもらうのだった。

 

 魚を見ているうちに、アイドル時代の事を思い出す風花。そこではルカが何かをマネージャーに伝えているようで、それを裏で聞いていた風花はその後ルカにセンターの座を譲るのであった。その後、がまがま水族館で不思議な体験をする風花。気づくと、水族館の館長(代理)であるくくるが目の前に立っていた。こういう不思議な体験はキジムナーのいたずらだと教えてくれるくくる。その後、水族館を案内してくれることに。案内中、イベントをやりたいがバイトがみつからないことを呟くくくる。

 

「ここにおいてください!!」と風花は突然くくるに頼み込むのであった。

 

【第1話 感想・考察】

 第1話は主に風花が沖縄に行き、がまがま水族館にたどり着くまでの過程が描かれていましたね。

赤いハイヒールは後のEDにも登場し色々と意味がありそうです。

 メイサとのやりとりでも感じられますが、風花はかなり優しい子のようで後輩のルカにセンターを譲ったのもかなり訳ありのような感じですね(後の話で明かされます)

 水族館では頑張ったけど頑張るだけじゃだめだったと呟く風花。この場合、例えば頑張る+後輩の事情も考えないで自分の事を一番にということでしょうか。アイドルの世界は厳しそうですよね。蹴落とすじゃないけど、自分が一番とアピールするぐらいの気概がないとダメだったのかも。でも、風花にはそれができなかったんじゃないでしょうか。性格的にもあまり外にアピールするタイプにみえないですよね。でもその後ジンベエザメが優しく風花を見つめて、何かを訴えかけているようにみえます。イシガキカエルウオも風花の左髪にへばりついています。この場面は風花にそんなことないよとなぐさめてくれているように見えます。二話以降このあたりの風花の印象も少し変わっていきます。

 一方、ルカも号泣して風花に謝っていたので、恩に感じているところもあると思います。ルカはフルネームで城居ルカで白イルカなんですよね。白イルカの出てくる夢は幸運なんだとか。これは海の生物にちなんでたまたまそういう名前の登場人物なのか、それとも後々改めて風花に深くかかわってくるのか。風花が助けた白イルカ。とても気になるところです。そして、風花がルカを舞台に送り出すシーン。風花は元々右の髪にリボンをつけていますが、ルカも左に似たような巻き方のリボンをしています。あれは偶然なのかそれとも風花へのリスペクトなのか。回想で写真撮影と握手会のシーンが一瞬映りますが、その時ルカはリボンをしていないようにもみえますが、横向きだったので正確にはわかりません。その辺りも気になっております。47proってたまたま47なのか、それとも47都道府県と沖縄をそれとなく関係させているのでしょうか。そんなことも考えてしまいます。

 沖縄についていきなり怪しい占い師。そしてこのメイサ実は...!?(後の話で明かされます)自分最初これ見たとき、あぁ誕生日教えちゃったよぉーと思っちゃってほんと恥ずかしかったです。メイサめっちゃいい人でした。風花は18歳なのでしょう。

くくるの補習内容が積分、数学Ⅱでしたが恐らく二人は高校3年生で同級でしょう。

夏凛が風花に見せてくれたがまがま水族館以外のパンフレットは、youtube南城市の観光スポットを二人が紹介している動画にある実在する場所なので気になるかたはぜひ!

 水族館での不思議な体験はカラフルな魚たちが描かれていて「色づく世界の明日から」を思い出しました。

 最初、この場面見たときになんでジンベエザメが最後風花をみているのだろうと思っていたのですが、これに関しては2話のおじいのセリフで察する事ができます。

 あと気になるのはやはり母子手帳。発行日が同じなのに記名されていないということは、くくるは本当は双子だったのか。そして、おじいとおばあはいるけど両親は?

このあたり、くくるの生い立ちはかなり複雑なようです。この生い立ちはこの後の風花との関り・接し方に大きく影響している部分だと思います。

最後の「えっ!?」のくくるの表情が最高。

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この記事を書こうと思ったのが4話まで視聴した時点です。

この物語に出てくる人はとにかく優しい人ばっかり!

BGMもとても好きだし観ていて優しい気持ちになれます。

1話では慣れ親しんだ人の中でのくくるが描かれていますが2話以降は風花など新たに接する人と関わっていくくくるが描かれており、見方によっては1話と2話以降のくくるは少し違った印象を受けます。風花も少しずつ変わっているように思います。

また二話の感想・考察も書いていきたいと思います!!

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 第1話小ネタ

・「まくとぅそーけーなんくるないさー」:沖縄の方言で「正しい事をすればなんとかなるさ」の意。

・小さい風花がスマホをみながら抱いてるクッションは「色づく世界の明日から」に登場するバスの運転手

・YONA(47) PROのポスターに書いてあるキャッチフレーズは「47粒のダイヤモンドが輝きだすとき」

・「いちゃりばちょーでー」:メイサのセリフ。沖縄の方言で「一度会えば皆兄弟」の意。

・宮沢風花の誕生日は2013.5.17

・ティンガーラ:天の川

 

「白い砂のアクアトープ」 ©projectティンガーラ