【白い砂のアクアトープ】第1話「熱帯魚、逃げた」 感想・考察

「白い砂のアクアトープ」とは?

 本作は沖縄県南城市の「がまがま水族館」を舞台に、水族館の存続を夢見る海咲野(みさきの)くくるとアイドルの夢がやぶれた宮沢風花(みやざわふうか)の二人を中心として展開される物語です。

SHIROBAKO」「花咲くいろは」「色づく世界の明日から」などのP.A.WORKS完全オリジナルアニメーションのためこの先どんな展開が待っているのかは誰も知りません!!とても楽しみですね!!

第1話 あらすじ

 物語は沖縄情緒溢れるBGMが流れる中、沖縄の海や町の様子が描かれて始まる。

「まくとぅそーけーなんくるないさー」とお参りをするくくる。困っている様子。

 所変わって東京。宮沢風花は一人暮らしのマンションを引き払い、上京して初めて買った赤いハイヒールに思いを馳せる。結局履くことなく夢が終わってしまったなと。。

 風花は辻ミュージックプロモーションのYONA(47) PROというアイドルグループのメンバーでした。出立の準備が整ったことをスタッフに伝えようとすると、『チャンスを人に譲るなんて』『そこまで本気じゃなかった』『美人だけど目立たない』などと風花の評価がマネージャーらから聞こえてくる。

 マネージャーに出立することを伝えた後、事務所を出ようとしたところにYONAPRO後輩のルカ(城居ルカ)が駆け寄ってくる。『先輩のチャンスを私が奪ってしまった』と号泣するルカ。私の分まで頑張ってと優しく涙を拭いてあげる風花。

 東京駅から実家の岩手に帰る連絡を母にする風花。母より、地元の人には既にアイドルを辞めたことを伝えてあると言われ、地元で励ます会をやってくれるとのこと。

嫌そうな風花だが、ふと視線をやった先には「そうだ、沖縄」「島の風が私を自由にしてくれる」と書かれたポスターが。思い立った風花は直ぐに沖縄へ向かうのであった。

 

 商店街を歩いていると怪しい雰囲気漂う占い師(メイサ)に招き入れられ10分3000円で占ってもらうことに。やりとりの中メイサは「日の沈むころに現れる射手座を目指せ」と風花に伝える。そこにいい出会いが待っていると。占い費は結局無料だった。

 いて座を目指す風花。途中キジムナーが側を歩いているが見えないのだろうか、風花は気づいていない。涼しそうな砂浜で疲れた風花はそのまま浜辺で寝てしまい一夜を明かす。朝気づくとサンゴに囲まれており、帽子がなくなっていた。(キジムナーが持っている)

 

 くくるはおじいとおばあの3人で暮らしているよう。

 くくるは補習授業を受けに高校へ。そこへは同級生の櫂(かい)と月見(うどんちゃん)も参加していた。授業中くくるの回想シーンがあり、発行日時が同じ二冊の母子手帳を手に取っている。一冊はくくるのもの。もう一冊には記名がない。

 

 一方、風花はそばを通りかかった南城市観光協会の夏凛(かりん)に、幾つかの観光スポットのパンフをみせてもらい、その中からがまがま水族館を選び現地まで夏凛に送ってもらうのだった。

 

 魚を見ているうちに、アイドル時代の事を思い出す風花。そこではルカが何かをマネージャーに伝えているようで、それを裏で聞いていた風花はその後ルカにセンターの座を譲るのであった。その後、がまがま水族館で不思議な体験をする風花。気づくと、水族館の館長(代理)であるくくるが目の前に立っていた。こういう不思議な体験はキジムナーのいたずらだと教えてくれるくくる。その後、水族館を案内してくれることに。案内中、イベントをやりたいがバイトがみつからないことを呟くくくる。

 

「ここにおいてください!!」と風花は突然くくるに頼み込むのであった。

 

【第1話 感想・考察】

 第1話は主に風花が沖縄に行き、がまがま水族館にたどり着くまでの過程が描かれていましたね。

赤いハイヒールは後のEDにも登場し色々と意味がありそうです。

 メイサとのやりとりでも感じられますが、風花はかなり優しい子のようで後輩のルカにセンターを譲ったのもかなり訳ありのような感じですね(後の話で明かされます)

 水族館では頑張ったけど頑張るだけじゃだめだったと呟く風花。この場合、例えば頑張る+後輩の事情も考えないで自分の事を一番にということでしょうか。アイドルの世界は厳しそうですよね。蹴落とすじゃないけど、自分が一番とアピールするぐらいの気概がないとダメだったのかも。でも、風花にはそれができなかったんじゃないでしょうか。性格的にもあまり外にアピールするタイプにみえないですよね。でもその後ジンベエザメが優しく風花を見つめて、何かを訴えかけているようにみえます。イシガキカエルウオも風花の左髪にへばりついています。この場面は風花にそんなことないよとなぐさめてくれているように見えます。二話以降このあたりの風花の印象も少し変わっていきます。

 一方、ルカも号泣して風花に謝っていたので、恩に感じているところもあると思います。ルカはフルネームで城居ルカで白イルカなんですよね。白イルカの出てくる夢は幸運なんだとか。これは海の生物にちなんでたまたまそういう名前の登場人物なのか、それとも後々改めて風花に深くかかわってくるのか。風花が助けた白イルカ。とても気になるところです。そして、風花がルカを舞台に送り出すシーン。風花は元々右の髪にリボンをつけていますが、ルカも左に似たような巻き方のリボンをしています。あれは偶然なのかそれとも風花へのリスペクトなのか。回想で写真撮影と握手会のシーンが一瞬映りますが、その時ルカはリボンをしていないようにもみえますが、横向きだったので正確にはわかりません。その辺りも気になっております。47proってたまたま47なのか、それとも47都道府県と沖縄をそれとなく関係させているのでしょうか。そんなことも考えてしまいます。

 沖縄についていきなり怪しい占い師。そしてこのメイサ実は...!?(後の話で明かされます)自分最初これ見たとき、あぁ誕生日教えちゃったよぉーと思っちゃってほんと恥ずかしかったです。メイサめっちゃいい人でした。風花は18歳なのでしょう。

くくるの補習内容が積分、数学Ⅱでしたが恐らく二人は高校3年生で同級でしょう。

夏凛が風花に見せてくれたがまがま水族館以外のパンフレットは、youtube南城市の観光スポットを二人が紹介している動画にある実在する場所なので気になるかたはぜひ!

 水族館での不思議な体験はカラフルな魚たちが描かれていて「色づく世界の明日から」を思い出しました。

 最初、この場面見たときになんでジンベエザメが最後風花をみているのだろうと思っていたのですが、これに関しては2話のおじいのセリフで察する事ができます。

 あと気になるのはやはり母子手帳。発行日が同じなのに記名されていないということは、くくるは本当は双子だったのか。そして、おじいとおばあはいるけど両親は?

このあたり、くくるの生い立ちはかなり複雑なようです。この生い立ちはこの後の風花との関り・接し方に大きく影響している部分だと思います。

最後の「えっ!?」のくくるの表情が最高。

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この記事を書こうと思ったのが4話まで視聴した時点です。

この物語に出てくる人はとにかく優しい人ばっかり!

BGMもとても好きだし観ていて優しい気持ちになれます。

1話では慣れ親しんだ人の中でのくくるが描かれていますが2話以降は風花など新たに接する人と関わっていくくくるが描かれており、見方によっては1話と2話以降のくくるは少し違った印象を受けます。風花も少しずつ変わっているように思います。

また二話の感想・考察も書いていきたいと思います!!

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 第1話小ネタ

・「まくとぅそーけーなんくるないさー」:沖縄の方言で「正しい事をすればなんとかなるさ」の意。

・小さい風花がスマホをみながら抱いてるクッションは「色づく世界の明日から」に登場するバスの運転手

・YONA(47) PROのポスターに書いてあるキャッチフレーズは「47粒のダイヤモンドが輝きだすとき」

・「いちゃりばちょーでー」:メイサのセリフ。沖縄の方言で「一度会えば皆兄弟」の意。

・宮沢風花の誕生日は2013.5.17

・ティンガーラ:天の川

 

「白い砂のアクアトープ」 ©projectティンガーラ